喪女だから、1人でドイツにいってみた(計画編)
人間、誰しも転機というのは訪れると思う。
私の場合は、三十路になった瞬間に気がついたのだ。
私、石橋を叩いて壊すタイプだ( ^o^ )✩
つまり、どういうことかというと、何か行動を起こす時に色々考え、あるとあらゆる事態を想定し、大抵マイナスなイメージを抱き、結果何もせずに部屋の隅で膝を抱えて終えるという思考パターンである。
とにかく、私はチキンなのだ。
考えすぎて何もできなくなるのだ。
人間は考える葦である、と言う言葉があるが、比喩でもなんでもなく、その通り、考えすぎてその場から一歩も動かない草が私である。
ゆえに、人生において海外旅行などしたこともなかった。
何となく憧れはあるものの、もしも海外でパスポートを盗まれて帰国できなかったら!!
犯罪に巻き込まれてしまったら!!
などと、想像して、やだ怖い!しぬ!殺される!!!となる。
結果として海外旅行に縁がないまま三十路になった。
そうして、あるとき、ふと思ったのだ。
そうだ、1人で海外旅行しようと。
散々心配性のくせに、何故か三十路になった瞬間に頭がパーンしたのだ。
我ながらゼロか百かの大転換すぎて呆れる。
ここは普通は彼氏と海外旅行だとか、友人と海外旅行だとかいう選択が間に入るべきであったが、喪女たる私は御多分に洩れず、同行してくれる彼氏なんぞ、おらん。
というわけで、1人で海外旅行しようという事になったのだ。
しかし、私は英語なんざ喋れない。アイハブアペン、をアイアムアペンというレベルの英語知識しかない。
そんなダメ喪女が、1人で海外旅行なんざしたら、途端に地球の裏側で干からびてミイラになるに決まってる。
ならば、最初は上げ膳据え膳のツアーが良かろうという事になった。
しかし、ここで再び私の中のチキンが顔をあらわす。
知り合いだらけのツアーに、ぼっち参加とか痛くない??
と言うわけだ。
ならば、1人で個人手配して旅行にいくしかないのか?
英語も喋れないのに?
その想像をするだけでかなりテンションが下がったが、試しにGoogleで、1人 海外旅行などのキーワードで検索してみた。
ヒットするのは様々な一人旅体験記だ。
読んでみたら昔からバックパッカーとして世界を練り歩く猛者であったり、初めてですぅと言いながらも、何となくこの人語学堪能そうだなぁという人の体験記ばかりだ。
「やはり、一人旅は語学堪能な人の特権なのだろうか」
そう思った時に目に付いたのだ。
クラブツーリズム のお一人様海外ツアーというものに。
クラブツーリズム というツアー会社は正直初めて名前を知った。
私としては、何時もスーパーひとし君とタッグを組んでるJTBと、新卒採用で落とされたHISぐらいしか知らなかった。
何となくちゃんとした旅行会社なのか心配しつつも、サイトを閲覧してみると、なんという事でしょう!
1人参加限定の、ツアーがいっぱいあるではないですか!!
カレンダーをみるかぎり、ヨーロッパからアジアまで、それぞれ一人旅同士を集めてツアーガイドが案内する旅行企画が様々ある。
若干割高な印象はあるが、一人旅したいけど語学が不安だし、だけど普通のツアーに参加したらみんなお友達とかカップルだらけで、私だけボッチ参加とかなんか気がおもいわぁ、というチキンな私の心理を見事にドツボついたツアーなのだ!!!
そうなのである、一般的なイメージとして、1人で海外旅行いくんだーというようなタイプは、自立心旺盛で、かつ自分に自信があってアクティブな人間を想像するだろう。
ゆえに、海外だろうがバリバリコミュニケーションがとれて、英語が苦手でも辞書片手に、ボディランゲージで乗り切るような強い精神の人間のように思える。
だが、ここにも居るのだ!
喪女ゆえに、同行者がいないが!!
でも、海外に行きたいチキンが!!!!
このような、ニッチそうに思える繊細チキンな人間層を見事にターゲティングしたクラブツーリズム に私は感謝したい。
というわけで早速スケジュールをみてみる。
私は御多分に洩れず社畜というやつだが、今の会社は社長が海外旅行好きで、そういう理由の有給は何故か取りやすい空気がある。
そこで目をつけたのが、9月のシルバーウィークだ。有給を2日つなげれば、かなりの連休になる。
ここでやっているツアーは無いだろうか調べたら、中国旅行と、トルコ旅行とドイツ旅行がヒットした。
ドイツ旅行は45万ぐらいするが、ライン川をくだり、フランクフルトからミュンヘンまで横断し、ロマンチック街道を通り、あの有名な白鳥城を見学できるオーソドックスなプランだった。
その上、当時激はまりしてた進撃の巨人って舞台ドイツじゃね?
もしかして、時間あったら噂の城塞都市みれんじゃね??
とオタクセンサーが働いた結果、ドイツ旅行に決定したのだ。
その瞬間、普段の私であれば、やっぱ海外旅行怖い、やーめた!
となるが、この時ばかりは、このままでは、一生海外旅行にいけんぞ!外の世界を見ずに、このまま家畜のように死ぬのか!!
俺は、外に出たいんだぁぁ!!!
みたいなテンションになって、気がつけばポチッと申し込みに応募していた。しかも、その場で、自分を追い込むために入金まで済ます始末。
すべての申し込みが終わった瞬間、なんだか一つだけ世界が広がった気がした。
こうして、喪女が1人でドイツ旅行に行くことが決定したのである。
1人海外旅行ツアーが気になる方は→クラブツーリズム