喪女、ドイツ地下鉄Uバーンに乗り、アップルワインを飲む
さて、ドイツに到着したのが18時ぐらいであるが、そのまま大型バスにのって直接ホテルまで誘導される。
この際、バスは必ず一人で座れるようになっており、隣同士に知らない人が座るという事はない。
そのまま三十分ほどバスで移動してホテルに到着した時は、まだ19時にもなっていなかったと思うが相変わらず窓の外は明るいままだ。
機内食を食べていたので、この日は特に晩ご飯などはツアーに含まれておらず、各自が自由に過ごすようになっていた。
ホテルはフランクフルトの郊外で、森の中にポツンとある。
ホテルはHoliday Inn Frankfurt Airport North.
部屋はツインを一人で使用する。
周りになにもなく、正直初日から街中をちょっと散策してみたかった私としては、森しかなくてつまらない状態である。
マラソンでもしようか、ぐらいしかやることがない。
飛行機で疲れたので寝ようか?
しかし、まったくもって眠くない。このまま眠ってしまうには暇過ぎた。
とりあえず地球の歩き方の地図を開いてみると、このホテルの近くに駅がある。
駅名はFrankfurt-Louisa
携帯を開き、ネットに繋ぐ。
ドイツUバーン(地下鉄)の乗り換え案内で時刻表をみてみると、Uバーンは23時近くまで電車は通っている。
事前に調べていたが、ドイツの地下鉄はかなり時間に正確であり、遅延などが少ないようなので、計画的に行動ができる。
そういえば、フランクフルト近く、マイン川の南側にあるザクセンハウゼンではアップルワインが有名であり、それはザクセンハウゼンでしか飲めないという前情報を仕入れていた。
酒好きの私としては、どうしてもアップルワインが飲みたくてしょうがなかった。
そこで同じく暇をしていたSさんを誘い、ツアーコンダクターに外出する旨を相談。
すると「フランクフルト駅は治安悪いから、ザクセンハウゼン行くならフランクフルトまでいかずに手前の駅で降りたら?とアドバイスをもらい
行ってみようという気になった。
とりあえず、ホテルからの最寄り駅まで行ってみることに。
Wifi でGoogle地図を開き、GPSで駅まで誘導し、散策開始。
地図だと徒歩十分ほどで駅につきそうな感じだったのだが、歩けども、歩けども駅につかない。
「あれ・・・・もしかして超遠い?」
と不安になる。
GPS通りに進むと、森の入口が登場。
まだ時間は19時で明るいが、ガチ森にちょっと怖くなってくる。
これは・・・・やめとくか?と思いながらもドキドキしつつ森を探索すると、なんと森の中にポッカリと空いたコンクリートのトンネル登場。
落書きだらけでいかにも危なそうな雰囲気に引き返したくなるものの通ってみると、やっとこさ駅が登場した。
ドイツの田舎の駅の特徴なのかしらないが、日本のように改札がない。
切符を買うところも不明でどうしたものかと思っていたら、なんと駅のホームに券売機があった。
地球の歩き方を見ながらなんとか切符を購入。
ドイツ語がわからないので英語に切り替え、アワアワしながらも現金購入できて非常に感動する。
そしてフランクフルト行きの電車が来るのを待つのだが、日本の電車というのは○○方面、○○方面などで矢印が書いてありどっちの電車に乗ればいいのかわかりやすいようになっている。
が、ドイツのホームにはそれにあたるものが見当たらなかった。
とりあえず来た電車がフランクフルトっぽい表記だったので飛び乗り、ドキドキして通過駅を確認。
するとちゃんとフランクフルト方面でありホッと安心。
四駅ぐらいで、目的のザクセンハウゼンに到着した。
目当てのレストランは駅から徒歩5分ほどのレストランであり、レストランに到着し名物の
とりあえず注文しとけと教えられていた「フランクフルト盛り合わせ」とアップルワインを頼む。
「あんまお腹すいてないからひと皿シェアでいいよね」
とSさんと話していたら、目の前にドーンと置かれたのがこの・・・・肉肉しいワンプレートである。
写真ではわかりにくいが
かなりデケェ・・・・・
ドイツの名物肉料理がこれでもかと乗せられ、名物アイスバインやフランクフルトやら、その他肉がてんこ盛り。
さらには肉の下にはドイツといえばのマッシュポテイトまでもっこり盛られていた。
正直、対してお腹がすいていない状態で、このひと皿は非常にディープ。
しかも味が全部似たようにしょっぱい。
アップルワインは、シードル酒に似た味わいで非常に好みであったがこの一皿をやっつけるのに、以外と時間がかかってしまい、気が付けば時計は夜十時。
外は真っ暗であった。
こいつぁしくじったぜ・・・
やべーこりゃまた電車で帰るのはいいが、あの森の中を歩くのはコワイ。
そこでお店の人にチップを渡してタクシーを呼んでもらうように交渉。
「Können Sie bitte ein Taxi rufen.」
まる覚えしておいたドイツ語をいうと、店員さんが「店でたすぐそこにタクシーステーションがあるぜ」との返答。
普段英語がわからないのだが、ドイツ人の英語は何を言ってるのかなんとなくわかる不思議だった。
ちなみにドイツ語の発音は、日本語読みしてもかなり通じる。
ちなみに私は本当に英語が苦手であり、会話もできないレベルだが
何故かコミュニケーションが取れていた不思議である。
やはり簡単なドイツ語を覚えておいたおかげかもしれない。
ダンケシェーンと礼を行って店の外に出る。
が、確かに店の近くにタクシーステーションはあった。
しかし、タクシーが全然通らない。
道路は暗いし、人が全然いないし、15分ほど待ってもタクシーは通らない。
ここで危機感を覚え、もう一度レストランに戻って、店員にタクシーがいないから呼んでくれと泣きつくと
お兄ちゃんがいっしょにステーションまでついてきてくれる。
その時ちょうど通りかかったタクシーの運転手を捕まえてくれて、ホテルまで連れて行ってくれとやり取りをしてくれ、なんとかタクシーに乗り込む。
気の優しいおじちゃんタクシー運転手が「どこからきたの?」とか「コーヒーいる?」とか言ってくれるが
流石にタクシーの中でもらうコーヒーなどは睡眠強盗などの危険があるので、善意かもしれないが断り
変わりに日本から持ってきた飴ちゃんなどをおじさんにあげて交流。
なんとか無事ホテルまで送り届けてもらい、時計をみたら23時ほどであった。
しょっぱなからかっ飛ばした大冒険ではあったが、ヒヤヒヤするシーンはあったものの、目的のアップルワインは飲めたし
名物料理は食べれたしでかなり満足である。
ちなみにドイツの地下鉄Uバーンは、電車の中はかなり綺麗であり、危ない雰囲気もなかった。
またツアーのガイドさんの携帯は予め控えており、何かあった際には相談できるような状況での冒険だったからこそできた事だとは思う。
一人での行動であれば、電車に乗ったり、ましてや夜のタクシーなどは乗れなかったので同行してくれたSさんに感謝である。
ドイツであっちこっち移動されたい方は、GPSが使えるGoogle地図と海外Wifi はぜひ持っていったほうが良いだろう。
ちなみにアップルワイン自体かなり度数は低い上に、酔っ払わないような量しか飲んでいない。
海外で食事をするときにお酒を飲む際は、泥酔しないよう自分の酒量はしっかり把握しておくほうが安全であろう。