喪女、身に覚えのないクレジット請求にちびり、消費者センターに泣きつくの巻
ドイツ旅行記の更新途中であるが、最近楽天トラベルで体験した半泣きエピソードを皆さんにもご紹介したい。
事の始まりは六月の頭だった。
七月あたりで旅行いきたいなと思い立ち、とあるホテルを予約した。
ANA系列のホテルであり、楽天の評価も高評価であったので即刻ポチった。
その登録からの十分後、宿泊日程が一日ずれていた事に気がつきキャンセル。
6/2日に申し込み、その日のうちにすぐキャンセルしたのである。
予約の日程は約二ヶ月先の7月末であったので、何も気にせず管理画面上からキャンセル処理し、そのことを私は記憶の彼方に忘れた。
そして事件は起こる・・・・・
本日クレジットカードの請求を見て謎の請求が発覚したのである。
あれ・・・なんか覚えのない請求がきてる。
金額を照らし合わせてみると、どうにも六月の頭でキャンセルしたホテルの宿泊料金と一致するようだ。
慌てて調べた結果、キャンセルをしたはずのホテルからの請求がしっかりカード払いで引かれているではないか。
あれーキャンセルちゃんとできてなかったかな?と思い楽天の管理画面をみたが、しっかりキャンセルが施されている。
きっと何かの手違いだろうと思った。
そこでホテルに確認してみたところ、驚くべき事実が発覚したのだ。
なんとキャンセルは例え二か月先の予約であっても、100パーセント請求されるという返答なのだ。
意味がわからなすぎた。
当然納得がいかない。
通常この手のホテルは、10日前で50パーセント、3日前キャンセルで80パーセント、当日キャンセルで全額負担というのがデフォルトである。
私の場合は、予約日までには約2ヶ月もあり、ホテル側になんら迷惑はかけていない。
百パーセントの請求をされる理不尽さは到底納得いくものではなかった。
なんとかそれは変じゃないのか?と私はホテルの担当に問いかけるが
ホテル側の言い分は
「楽天の仕様ですので」
の一点張りで、さらには
「そもそもこのプランの場合、キャンセルは100パーセント請求されると記載してありましたが、最後のページに」
である。
こちらとしては寝耳に水であり、まずプラン上でそのようなキャンセルの際にまさか二か月前キャンセルでさえ100パーセント請求がかかるような記載があった記憶はない。
楽天の最終ページでもキャンセル料云々の表記があった旨など記憶にない。
ゴミ粒のような小さな文字で表記があったのかもしれないが、記憶にない上、そもそもキャンセル不可プランで全額キャンセル料100パーなんて恐ろしい表記なら目立つように記載してあるはずだし、目立つように記載する必要があるはずである。
そもそも、そんなキャンセル100パー取られると書いてあれば、私は最初から予約なんてしない。
例えば赤文字などで注意書きが掲載されていれば流石に目に付いたが、目立つような注意を見た覚えもない。
だからこそ、二か月先予約のキャンセルで全額請求がくるのはどうしても理解できなかった。
「私は何のサービスも受けていないのに、あなた方に数万支払うわけですか?普通キャンセル料が発生するのは当日キャンセルや三日前キャンセルなどではないのですか?」
と電話で問い合わせるも
「楽天の仕様です」
しか言わない。
もうこれ以上らちがあかないので一度電話を切り、楽天の評価を書き込もうと思った。
この対応は納得がいかないので、他にも同様な思いをする人がいてはいけないし、納得の行かない対応に対しての
苦言の書き込みはユーザー側の正当な権利だと思う。
それに電話ではどうしても納得がいかない対応を文字にする事で吐き出したかったのだ。
そして、ここでまたまた衝撃事実発覚。
なんと楽天個人アカウントでクチコミにログインする事ができないようにされていたwwwww
下記のような画像になり、このホテルに関してのみ、永遠にループしてカキコミができないようになっている。
先ほど電話して、この即対応。
これは慣れている、と確信した。
思えばこのホテルの評価は★が四位上あり、全てが「素晴らしかった」トークの書き込みしかない。
普通どんなにハイレベルのホテルでも、多少のクレームめいた書き込みはあるのに、即垢BANに走るということは、私と同じように、余裕のあるキャンセルでも請求100パーセントをされた被害者が他にもいるのではないかと思ったわけである。
クレーマーになり得るような人間がいても、通常即アカウントから書き込みができないようなブラックリストに入れるのは手馴れすぎている。
同じように泣入りしている人がいるのではないかと勘ぐりをしてしまうレベルだった。
そもそも、ホテルのキャンセル料というのは、ホテル側が確保していた顧客を逃した際に被る不利益を、保険としてお金にしているものであるからして
約二ヶ月先の予約をキャンセルしたからといってホテル側には何のデメリットも迷惑も、ましてや不利益など発生していない。
そもそも、ホテル側がどんなにこのプランはキャンセルがきかないなどと言われても、サービスの前提として可笑しすぎるのだ。
・数ヶ月先のキャンセルでも全額宿泊費用を取る
・そもそものキャンセル料についての注意書きが、プラン上にあった記憶がないほどわかりにくい
・その上、楽天トラベル上でホテルの対応に対しての評価がつけられないようにされた
この三点でもってして、泣き寝入りするのはどうしても悔しかった。
特に最後のこの対応が、どうしようもなく卑怯さがあって気持ち悪かった。
私はこの悔しい思いを吐き出す場所もないのだ。
この対応が一番私の怒りに火をつけたのかもしれない。
しかしながら私は生粋のチキンでありヘタレである。
クレームの類をつけたこともないし、大抵がこのように泣き寝入りしている。
お金が絡む事でも怒りを持続して相手に罵倒するような電話は、私にはできない。
営業をしている際に顧客からこの手のクレームは受けてきた事は多くあったが、よく怒りが持続するなと不思議にさえ常に思っていた。
自分がそのように文句をつける事が性格上、本当にできない。
すぐパニックになって頭が真っ白になって、感情が高まって半泣き声になるし、どうやって文句をつければいいのかもわからなくなる。
だからこの時も、お金が返金されないのであしからず、とけんもほろろにホテルの担当に言われ、もう泣き寝入りするしかないと思った。
高い勉強代だった、我慢しよう。
昼飯を一か月抜けばその無駄なお金は浮いて補填できる。
大丈夫だ、ダイエットだと思ってランチを削ろう。
そう思った。
だが、そう自分に言い聞かせても、どうしてもこの、数万の意味のわからない出費はモヤモヤと飲み込めなかった。
窓の外に向かって財布の中に入ってる万札を投げるようなものだった。
じわじわと、どうしても嫌だという思いがこみ上げてくる。
その時、消費者センターに相談してみたら?とアドバイスをもらったのだ。
消費者センターに相談。
そのフレーズは雷鳴のごとく私の脳に落ちてきた。
なんというか、目が覚めたというか、こんな手段があったのかという驚きだった。
消費者センターといえば、私の脳内では、年老いたおばあちゃんやおじいちゃんが訪問販売の押し売りに負けて高額な布団を買わされて相談する場所というイメージしかなかった。
そもそもホテル予約に置いて消費者センターに相談に乗ってもらう事はできるのだろうか?
ホテルの担当とのやり取りで心がささくれて半泣きの私は、恐る恐る消費者センターに電話をかけてみることにしたのだ。
国民消費者センターの電話をすると、住んでいる地域によって誘導先が変わる。
地元の消費者センターまで誘導されたとき、私は半泣きの有様で相談をさせてもらった。
「もしもし、あの、ホテルのキャンセル料でちょっと納得がいかない請求があったのですが相談はここでいいですか?」
恐る恐る尋ねてみると、鷹揚としたようなおばちゃんの声で「そうですよー」と間延びしたような返答が帰ってきた。
なんとなく百戦錬磨のおばちゃんの包容力を勝手に想像しながら、私はホッとした。
そこで私はホテルの予約をした日程、キャンセルをした日程、請求された金額、予約日がまだ約二ヶ月ほど先の件を相談したところ、消費者センターの人は
「ではまず私もそのページを確認してみます、また電話しますので連絡先をおしえてください」
と言われた。
私は携帯の番号を伝えひとまず電話を置いた。
ヒアリングで聞かれたのはそのホテルの名前と、どういうやり取りをしたかという内容だった。
消費者センターの人も、二ヶ月も先の予約で全額請求というのはあまり理不尽な話であるというふうに相槌を打ってくれた。
センターに電話しただけでも、私はだいぶ落ち着いた。
ずっとモヤモヤしていたのだが、吐き出す先があるだけでも人間の感情というのはある程度満足するのだということを改めてて実感した。
よくクレーム対応などで、まずはお客様の話をよく聞いてあげなさいというが、愚痴めいた事でさえ誰かに吐き出し、相手が話を聞いてくれるだけで、八割型もうお金が帰ってこなくてもしょうがないな、と思えるほど落ち着いたのだ。
そしてその後すぐに消費者センターから電話がかかってくる。
その人が確認したところ、ページ内では確かに3日前80パーセント、当日キャンセル100パーセントというのは見かけましたが
二ヶ月先の予約で100パーセント手数料がかかるというようなのは無いですね、という話だった。
そしてセンターの人が直接ホテルに問い合わせし、確認してくれるという流れになったのだ。
あとはセンターの人が話をしてくれる、というだけでさらに私はホッとした。
それと同時に自分でもいろいろ似たような事例がないか調べて見た所、私と似たような事例がでてきた。
http://www.kokusen.go.jp/jirei/data/200502_1.html
この人の場合は10日前でも手数料請求の無効が認められている。
これを読んで私は勇気が出てきた。
楽天の仕様で、キャンセルについて注意文があったはずだ、というホテルの言い分と
見た覚えのない私の言い分。
それに例えキャンセルについて注意があった場合、目立つように記載していないホテル側の落ち度と、そもそも二ヶ月先の予約でも全額請求するサービス方向性の意味不明さ。
泣き寝入りしなくても良いかもしれないと思ったのだ。
その後数回消費者センターとやり取りし、消費者センターから話を通してもらい
再度ホテルの担当のおそらくさらに上の責任者だと思われる人と話をする事になった。
そこで、私は予約してから、間違いに気がつき10分後に予約をキャンセルしたのに全額請求される理不尽さや
ホテル側になんら迷惑は被ってないはずであること、またキャンセル手数料についての表記が目に入らないほどわかりにくい点、
キャンセル100パーセント取られるなら、そもそも最初からこのプランなんかには予約していなかった点をもう一度話しをなんとか落ち着いてする事ができた。
消費者センターの人からも、こういうふうに言えばいいというようなアドバイスをもらっていたからだ。
そして、とうとうホテル担当から「楽天に相談します」という回答をもらった。
そして数分後、ホテル担当から連絡がきて、楽天を経由してキャンセル料金が、全額返金されるという事になったのだ。
これらのやり取りは約半日の間の出来事であるが、最初にホテルに電話した段階で、断られて諦めてしまうところだったのに
消費者センターを通す事で、こうも自分の権利を主張できるのだと、改めて私は驚いた。
それには、
次の各号に掲げる消費者契約の条項は、当該各号に定める部分について、無効とする。
一 、 当該消費者契約の解除に伴う損害賠償の額を予定し、又は違約金を定める条項であって、これらを合算した額が、当該条項において設定された解除の事由、時期等の区分に応じ、
当該消費者契約と同種の消費者契約の解除に伴い当該事業者に生ずべき平均的な損害の額を超えるもの 当該超える部分は無効とする。
という内容であり、我々消費者を守ってくれているルールだ。
なのでそもそもホテルのキャンセル料金でホテル側が何の被害も被っていないのに、100パーセントを請求されるのは、例えそれがホームページのどこかに注意書きが記載されていたとしても、おかしいのだ。
一か月以上先の予約で100パーセントもの違約金が発生するのは、どう考えても「事業者に生ずべき平均的な損害の額を超える」状態にある。
過去事例においては10日前キャンセルでの違約金に関しても無効になったこともある。
万が一ホテルのキャンセル料で、納得の行かない期間におけるキャンセル料の請求があった場合、ぜひ消費者センターに相談してみるのも一つの手段である。
私のようなコミュ障チキンには、今回のヤマは辛すぎた。
半泣きで電話したが、本当にお金が帰ってきてくれて嬉しい。
自分が苦労して稼いだ大切なお金である。泣き寝入りなどをしてドブに捨てるのは、自分の労働時間をドブに捨てるようなものだ。
消費者センターありがとう。
皆さんもぜひ、このような事があれば相談してみてほしい。
泣き寝入りは絶対にしてはいけないのである。
ただし、ホテル予約のドタキャンや3日以内のキャンセルなどによるキャンセル料発生は当たり前である。
当日キャンセルはホテルに迷惑がかかるので、そのような内容でクレームをするのはもちろん絶対にやめて頂きたい。